第71章 退院

「来い!」阿部岳斗がドアの外へ怒鳴りつけた。

ボディーガードが即座に駆け込んでくる。

「退院手続きをしろ。今すぐだ」阿部岳斗は氷のような声で命じた。

騒ぎを聞きつけ、主治医が慌てて飛んできた。額には汗がびっしょり浮かんでいる。

「阿部さん、だめです! 美玲さんはようやく容体が落ち着いたところで、まだ入院して経過観察が必要です。無理に退院させたら危険です!」

「黙れ」阿部岳斗は医師の襟首を乱暴につかみ上げ、獣のような目で睨みつける。「俺の女だ。死ぬのは俺が許したときだけだ。さっさと手続きしろ。余計な口を利くな」

医師は震えながら、転げるようにして退院手続きへ走っていった。

阿部岳...

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