第81章 目が無いのはお前のほうだ!

美玲は頭皮を引きちぎられそうな痛みに襲われながらも、指先で芝生を必死に掴み続けていた。

岩崎春菜に口を塞がれた阿部陽が、かすかに身をよじる音。その弱々しい抵抗を耳にした瞬間、美玲の胸の奥で、恐怖を押し流すように怒りが燃え上がる。

「阿部岳斗……目が見えてないのは、あんたのほうよ!」

美玲は勢いよく顔を振り向けた。虚ろな黒布が、まっすぐ阿部岳斗の顔に向く。

歯を食いしばり、嗄れた声なのに妙に鮮明に言い放つ。

「触ったことある? 抱いたことある? 今の陽を見てよ! あんたが引き取ってから、体重だって普通の二歳児にも届かない! 骨ばっかりで、体じゅう訳のわからない傷だらけ!」

「黙れ」...

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