第12章

彼女の反応は、四宮礼司にとって想定の範囲内だった。小さく鼻を鳴らすと、そのまま二階の書斎へ向かっていく。

相沢愛音は誰にも見られていないのをいいことに、こっそり白い目を向けてから、そのあとを追って階段を上がった。

メイクを落として身支度を整えたあと、彼女はベッドに寝転がり、タブレットであれこれ調べものを始めた。会社を立ち上げると決めた以上、必要な手続きや流れは把握しておきたかったのだ。

ひと通り調べ終えると、相沢愛音は自分で買っておいた材料を取り出し、簡単な安眠用のアロマを調合した。

ジャスミンの甘やかで奥ゆかしい香り。その中に、ほのかに澄んだシダーウッドの冷たさが溶け込んでいる。ま...

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