第2章
父上は私と目を合わせると、重たい溜息を吐いた。握りしめていた拳がふっと緩み、私たちの取引をどうにか取り繕おうとする最後の抵抗を放り投げたのだ。
「そこまでして奈落の辺境へ行き、陽光なき追放者たちの中で生きたいというなら」疲れと侮蔑を滲ませて父上は言った。「いずれ心が折れたとき、リサンドラと金鷲一族が、指の隙間から零れ落ちた食い残しくらいは恵んでくれるかもしれん」
父上の書斎を出た私は、曲がり角でそのままリサンドラと鉢合わせた。彼女は作り物の心配を貼りつけた顔をしている。
「お姉さま!」大げさに口元を押さえ、驚いたふりをする。「本当に影鴉族長と契りを結ぶつもりなの? たとえヴァレリウスがあなたを選ばなかったとしても、不具の追放者なんかと一緒になって自分を貶める必要はないでしょう。影裂谷では飢えているって聞くわ。止まり木にする神樹すらないんですって」
彼女の瞳の奥で悪意が踊った。「雛は羽も生えないまま生まれたり、歪んだ体だったりすることもあるそうよ。その一方で、金鷲一族はアウレリアでいちばん豊かな領地を治めている。召使いでさえ太陽の力に育まれた果実を口にできるのよ。あなたが奈落で飢えるなら、ヴァレリウスに頼んで残飯を送ってもらえるかしら」
リサンドラが笑う。周囲の侍女たちは視線を避けるように頭を垂れた。
その甲高い笑い声が、前世の悪夢を容赦なく引きずり出す。
ヴァレリウスの怒りに歪んだ顔が脳裏に閃き、咆哮が耳の奥で反響した。「この役立たずの鳥が! 黄金の翼の卵ひとつ温めるのに、俺の太陽魔力を吸い尽くす気か! 高貴な血が何の役に立つ!」
燃えるような鉤爪が肩を貫いた幻痛が、今にも皮膚を裂きそうだった。魔力を抜き取られるたび、飛翔羽は引きちぎられた。金鷲の檻に閉じ込められ、昼も夜も吸い上げられて、私は翼なき獣よりもなお惨めなものへと堕とされた。
だがリサンドラは何も知らない。彼女が見ているのは勝利だけ――自分は完璧な伴侶を手に入れたのだと信じている。
私は記憶を押し沈めた。「心配しないで、リサンドラ。私は私の婚約者を選んだ。後悔はしないわ」
私の平静に、彼女はわずかに身を強張らせた。泣き崩れた負け犬を期待していたのだろう。
唇を噛み、熱に浮かされたような眼差しになる。「私はヴァレリウスのすべての献身を手に入れる。雲を支配し、完璧な後継ぎを産むの――天空の都の未来の支配者を!」
「それなら、あなたにふさわしいものがそのまま返るよう祈っているわ」そう言い捨て、私は踵を返した。自室へ向かい、契りの儀の支度をするために。
部屋に入ると、鏡の前に立った。リサンドラの嘲りが耳から離れない。
正直、私は不安だった。影鴉族は何百年も貧窮してきた。儀式に必要な霊印をコルヴスが用意できないなら、伝統に照らせば、それは重大な侮辱と見なされる。
母の宝石箱に手を伸ばし、古い真珠で何とかしようとした、そのとき。控えめなノックが私を止めた。
「どうぞ」
月明かりの差し込む部屋へ、コルヴスが足を踏み入れる。噂される損壊した翼は重い黒い外套に隠されていたが、青白い顔は冷ややかな落ち着きの中でむしろ際立って見えた。
間近で見る彼の深紅の瞳は初めてだった。噂のように濁ってはいない。鋭く、深い。
「霊印を持ってきた」掠れた声で言い、彼は差し出した。
古びた黒い石の小箱。蓋が開くと、中の宝石は月光さえ呑み込むように見えた。暗い金色の骨で作られた首飾りに、渦を巻く夜のように黒い石がはめ込まれている。
「奈落の星髄で鍛えたものだ」コルヴスは低く説明した。「始祖鴉神の心血が、結晶化した一滴として封じられている。闇の中では霧も見通せる」
彼は一瞬だけ私と目を合わせ、すぐに視線を逸らした。頬骨のあたりがかすかに赤い。「みすぼらしいと思うなら言ってくれ。別の方法を探す」
「ありがとう、コルヴス」私は言った。「力が伝わってくる。とても綺麗」
その瞬間、扉が乱暴に押し開けられた。リサンドラが闊歩するように入ってきて、すぐ後ろにヴァレリウスが続いた。金鷲族の世継ぎの目には傲慢さが満ちていた。
「今夜の飾りはそれだけ?」リサンドラが骨の鎖を見て鼻で笑う。「哀れな黒い石ね。白鳥が鴉の真似事でもするつもり?」
彼女は自分の首に嵌めている純金の首輪を指で弾いた。「これはヴァレリウスがくれた日輪の羽飾り。太陽の祝福を受けているのよ! 女を騙すための安物の石ころとは違うわ」
ヴァレリウスは彼女を見つめた。「リサンドラは神なる雛を育むのに最良の血筋だ。天空の都で最上の褒賞を受けるにふさわしい」
リサンドラが見ているのは彼の力だけ。ヴァレリウスの情が、支配的な後継ぎを産むという約束の上にしか成り立っていないことに気づいていない。もし彼が、彼女の血が魔力抽出に耐えられないと知ったなら、その優しさは霧散するだろう。
コルヴスは二人を無視した。一歩前へ出ると、揺るぎない手つきで私の首に星髄の首飾りを留める。氷のように冷たい石が、魂の奥底にある何かと共鳴した。
「セラフィナ」コルヴスの声は誓いだった。「天空の都が君に与えたのが痛みだけだというなら、俺は誓う。翼が折れて奈落にいようとも、この骨で君を天へ戻す階を築く。決して裏切らない」
リサンドラが鼻で嗤う。「感動的ね。でも綺麗事じゃ変えられない。鴉が生むのは不具だけ。翼なき鳥は泥の中がお似合いよ」
私はリサンドラの歪んだ顔を見つめた。支配者を産むことへの執着は病的だ。庶子であるという恥が、彼女を狂わせたのだろう。
今の彼女が求めるのは、後継ぎという証で自分を正当化することだけ。契りの儀を待つことさえせず、すでに金鷲一族の宮殿へ転がり込んでいる。彼女とヴァレリウスはお似合いだった――伴侶の血を吸い尽くしてでも成り上がろうとする、冷酷な野心家同士。
「そこまで自信があるなら、リサンドラ」私は感情の死んだ声で言った。「私の部屋で無駄口を叩くより、自分の卵巣の心配でもしていなさい」
私はコルヴスの硬い手を取った。「儀が始まるわ」そう告げる。「行きましょう」
廊下を歩き出すと、背後からリサンドラの甲高い声が反響した。純血の後継ぎだの、高位の魔力だのと、いつまでもまくし立てている。
愚かな妹。二度目の人生を与えられても、あなたはまだ自分の価値を、怪物の卵を産むことにしか見いだせないのね。
