第17章

そう言い終えると、古川朱那は古川家の面々を氷のような目でひとりずつ掃き、未練ひとつ見せずに踵を返した。

今日ここへ来たのも、最初からこの一言を叩きつけるため。

しかも、スマホの録音はすでに済ませてある。ポケットの中だ。あとから誰に掘り返されようが、道理は自分にある。

「この罰当たりが! 待てと言ってるだろ!」

古川邦夫は顔面を鉄の色に染め、使用人へ目で合図した。

「何を突っ立ってる。止めろ!」

執事が即座に人を動かし、朱那を取り押さえようとする。

古川家の当主にとって体面は命だ。娘の反抗を、みすみす見逃すはずがない。

「お姉ちゃん、お願い、謝って……叔父さんも、そこまでしない...

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