第21章

「兄さん、どうしたんですか?」

その惨状を目にした周防天華は目を見開き、慌ててティッシュを取りに走って、古川礼和の口元を拭こうとした。

手順は、メイドに教わった通りにやったはずだ。それなのに、どうしてこうなるの?

「にが……苦すぎる……」

古川礼和は咳き込みながら、みるみる顔色を失っていく。「中に何を入れた」

「胃にいい薬草です。苦いなんて、そんな……」

周防天華は泣き出しそうになりながら、医者を呼びに行った。

医者が鍋を確認すると、確かに一般的な薬材ばかりだった。ただ、黄耆を大量に入れたうえ、長時間煮込みすぎている。薬のえぐみが汁に溶けきってしまっていて、そりゃ苦いわけだ。

...

ログインして続きを読む