第53章

後輩からのメッセージが画面上部にちらりと表示された瞬間、幸村蓮二は涼宮晴子とのやり取りを放り出して、慌ててそちらへ切り替えた。

『何か動きあった?』

すぐに返ってきたのは、数枚の写真。すべて窓越しに盗撮したような角度だった。

どの写真にも小林ゆきが写っている。電話を耳に当て、表情は硬く真剣。何かを企んでいる――そんな空気がまとわりつく。

『一昨日からやたら電話してます。でも盗聴できなくて、中身までは分かりません』

文面だけでも、後輩の落胆が伝わってくる。

幸村蓮二は眉を寄せ、写真を拡大したり縮小したりしながら、何か手がかりがないか探った。たとえば通話先の番号だとか。

――当然、...

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