過ちの恋~姉の元恋人との結婚

過ちの恋~姉の元恋人との結婚

相葉悠衣 · 連載中 · 424.3k 文字

728
トレンド
5.3k
閲覧数
264
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

まる五年間、私は姉の身代わりにすぎなかった。

同じ床で枕を共にしながら、彼が口にするのはいつも姉の名前であって、私の名前ではなかった。彼の心の奥底で最も愛しているのは姉だった。姉が重い病に倒れ命が危うくなると、彼は躊躇うことなく、私を無理やり手術台に押し上げ、私の腎臓を摘出して姉を救った。

満身創痍で病床に横たわっていた私は、さらに魂を打ち砕くような残酷な真実を知らされた——この世にたった一人残された肉親である祖父もまた、間接的に彼の手によって命を落としていたのだ。その瞬間、私の心は完全に灰と化した。

彼は離婚協議書を私の前に投げつけ、これですべて終わりだと思っていた。しかし運命は、最後にもう一つ残酷な転折を用意していた。

私は、身ごもっていた。

チャプター 1

「ゆき」

情が昂ったその瞬間、夫はベッドの上で、別の女の名を呼んだ。

その女は――彼女の双子の妹だった。

小林暁の顔から、さっと血の気が引く。さっきまで燃えていた欲は潮が引くみたいに消え、残ったのは氷みたいな冷たさだけ。

崎原時男の通った鼻梁から汗が一滴落ち、どすんと彼女の胸元に当たった。

熱い息が耳朶をくすぐる。深い瞳は欲に濡れていて――まるで彼女の向こう側、別の誰かを見ているみたいだった。

「ゆき、もう一回」

やさしく縋るような口調。低く艶のある声。抗いがたいほどの誘惑。

小林暁は思う。自分は救いようがない、と。

別の女として抱かれているのに、それでもこの甘い優しさに溺れてしまうなんて。

必死に声を絞り出す。喉はひどく掠れていた。

「だめ……私、これからおじいちゃんの家に行かなきゃ」

崎原時男の眉が寄る。露骨な不機嫌。

「ゆきは俺を拒まない」

――従え。小林ゆきを演じろ。そう言われている。

小林暁は堪えきれずに言った。

「私は小林ゆきじゃない」

けれど崎原時男は気にも留めない。大きな掌が肌を撫で上げ、片脚が彼女の両腿をこじ開けた。

冷たく、嘲るように。

「ゆきは優しくて賢い。お前が同じなわけないだろ」

心臓を握り潰されるみたいに痛い。だが次の瞬間、それ以上の痛みが押し寄せた。崎原時男が彼女の脚を持ち上げ、優しさなどひとかけらもなく乱暴に貫いた。

「お前は代わりだ。ベッドの身代わりとしての分をわきまえろ」

欲張るな、と。

それ以上を望むな、と。

両手首を頭上に押さえつけられ、荒々しく突かれる。さっきまでの甘い情事が嘘みたいに、これは罰だった。

言うことを聞かない罰。支配から逃げようとした罰。

「ゆき……」

耳元でその名が何度も繰り返される。裂けるような感覚は身体だけじゃない。魂まで引き裂かれて、二つに分かれていく。

小林暁という半分と、小林ゆきという半分に。

終わったあと、崎原時男は彼女を抱き寄せて言った。

「偉いな。あとでアシスタントに言って、シャネルの最新作を持ってこさせる」

シャネルは好きじゃない。好きなのは小林ゆきだ。

小林暁の胸に苦さが込み上げる。結婚して何年も経つのに、崎原時男は一度だって彼女の好みを気にしたことがない。

見つめすぎたのか、崎原時男が不機嫌そうに眉をひそめた。

――まずい。

小林暁は慌てて伏し目になる。

瞳だけが、小林ゆきと唯一似ていないところ。

そして崎原時男がいちばん嫌うところ。

「そんな目で見るな」崎原時男の声は氷より冷たい。

「話し方も小林ゆきみたいにもっと柔らかく。服も、あいつの趣味に合わせろ」

小林暁は唇を噛み、苦しげに頷いた。

「……わかった。じゃあ、あとで時間ある? おじいちゃんが、あなたに会いたいって」

心の奥が針で刺されるように痛い。それでも反論できない。

最初に「小林ゆきの代わりになる」と言ったのは自分だ。結婚すれば崎原時男の心を動かせると、愚かに信じた。誰も責められない。

でも祖父は知らない。祖父の目には、二人は理想の夫婦に見えている。失望させたくなかった。

「会わない。手に入らないものを夢見るなって言っただろ」

服を整えた崎原時男は、冷たく彼女を見下ろした。

「腹のある女は見飽きた。小林暁、お前が本物の崎原夫人だと思うなよ。お前は小林ゆきの席を預かってるだけだ」

そう言い残し、崎原時男は情け容赦なく去っていった。

小林暁はかすかに笑って、震える脚でベッドを降り、身支度を整えると一人で祖父の家へ向かった。

――けれど。

家に着いて迎えたのは、優しい祖父ではなく、近所の人が告げた一言だった。

「おじいさん、危篤で病院に運ばれたよ」

慌てて病院へ駆けつけ、医師から告げられる。脳血栓。治すことは難しく、できるのは苦しまずに逝けるようにすることだけ。

病床の祖父は青白く、弱々しい。

小林暁は枯れた細い手を握りしめ、涙が一気に溢れた。

「どうして……? おじいちゃん、ずっと元気だったじゃない。ひ孫を抱くの楽しみだって……なんで急に……」

祖父はやっとのことで目を開け、彼女だと気づくと慈しむように微笑んだ。

「暁……来たのか」

「隠しても……無駄だったな……」

頭を撫でようとして、手が少し上がっただけで落ちる。

小林暁は慌ててその手を取り、自分の頬に当てた。子どもの頃、いじめられた時にこうして慰めてくれたように。

「暁……これからは自分を大事にしなさい。崎原時男と幸せに暮らすんだ。意地を張るんじゃない」

「小林ゆきを恨むな、とも約束してくれ。あれは……わしの選択が間違っていたからだ。あの子が戻ってきたら……」

小林暁は何度も頷き、必死に答えた。

「うん。今日は忙しくて、本当はお見舞いに来るはずで……。小林ゆきのこと、恨まない」

祖父の目尻の涙を拭いながら、胸が張り裂けそうだった。

祖父を安心させたくて、崎原時男が自分を娶った本当の理由は一度も言わなかった。

祖父が望んだ「二人でのお見舞い」すら、崎原時男は無情に拒んだ。

「暁……わしの鞄に玉佩がある。必ず、お前が守りなさい……」

小林暁が鞄から玉佩を取り出した、そのとき。

「小林暁! ゆきが見つかった!」

病室の扉が乱暴に開き、崎原時男が入ってきた。きっちりしたスーツ姿が、病院の空気とひどく不釣り合いだ。

小林暁は固まる。――小林ゆきが、見つかった?

「小林暁」

崎原時男が珍しく柔らかな声で、彼女の名を呼んだ。

小林暁は胸の酸っぱさを押し殺して笑みを作る。

「よかったね。おじいちゃんも、ゆきに会いたがってた」

祖父の前では、いつも通り夫婦仲睦まじく演じてほしかった。

だが崎原時男は容赦なく爆弾を落とす。

「ゆきは病気だ。腎臓の適合が必要になった」

「お前は双子だろ。提供者としていちばん合う」

「……なに?」

小林暁の瞳が縮む。

腎臓を一つ失うことが、どれほどのことか――彼は知っているのか。

崎原時男は問答無用で小林暁の腕を掴み、引きずるように連れて行こうとする。

「崎原時男……暁に何をする気だ!」

祖父が信じられないという顔をした。いつも気遣い深いはずの崎原時男が、こんな非情なことを――。

小林暁は必死に抵抗する。

「だめ! おじいちゃんの世話をしなきゃ……私、提供できない! 他を探して!」

「ゆきは待てない。妹が死ぬのを見殺しにする気か?!」

崎原時男は小林暁を引きずって廊下へ向かう。

「手術はもう手配済みだ。行くしかない!」

「暁!」

祖父が止めようとしてベッドから転げ落ち、床に倒れた。必死に這い上がろうとする。

「暁……わしはずっと言えなかったが、お前は本当は……」

言い終える前に、祖父は呼吸が荒くなり、げほげほと激しく咳き込み、そのまま気を失った。

「おじいちゃん……! 先生、早く! 先生を呼んで!」

小林暁は叫びながら戻ろうとしたが、腕を死ぬほど掴まれて動けない。数メートルが天涯のように遠い。

倒れた祖父を見ながら、小林暁は泣き崩れるように懇願した。

「崎原時男……お願い、先生を呼んで……おじいちゃんを助けて……お願い……!」

崎原時男は眉をわずかに動かしただけで、無表情のままだった。

小林暁は絶望して目を閉じる。

「……わかった。腎臓をあげる! 条件は、おじいちゃんを助けて!」

「いいだろ。言うことを聞くなら、助けさせる」

――言うことを、聞く。

小林暁は笑った。泣き顔より酷い笑い方だった。

冷たい手術台に横たわった瞬間、横一列に並んだ鋭いメスが目に入って、心臓が跳ねた。

もしここで死んだら? 祖父は誰が――。

「崎原時男……私、お願い……」

後悔が喉まで込み上げた。せめて祖父が無事なのを自分の目で確かめたかった。

だが崎原時男は一切取り合わず、医師に開始を命じる。

麻酔が血管に流れ込み、意識がゆっくり薄れていく。頬を涙が伝った。

五年。尽くした五年が、結局は無駄だった。

小林暁は最後の力で言葉を残す。

「崎原時男……もし私が死んだら……おじいちゃんを……お願い……。私が海外に行ったって伝えて……私のこと……気にしないで……」

最新チャプター

おすすめ 😍

妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

妻が去り、妊娠を知った俺は、ただ泣き崩れるしかなかった

526.6k 閲覧数 · 連載中 · 蛙坂下道
鈴木七海は、中村健に好きな人がいることをずっと知っていた。それでも、彼との結婚を選んだ。
しかし、結婚して5年後、彼は離婚を切り出した。その時初めて、彼の想い人が私の父の隠し子(私の異母兄弟)だと知った。
離婚を決意した七海だったが、その時にまさかの妊娠が判明した。
二度目はない 動じず咲く

二度目はない 動じず咲く

161.8k 閲覧数 · 完結 · Gloria Fox
結婚式の一ヶ月前、私は一年かけて自らの手で縫い上げたウェディングドレスを燃やした。

婚約者は身ごもった愛人を腕に抱き寄せたままそこに立ち、私を鼻で笑っていた。「俺がいなきゃ、お前なんて何の価値もない」

私はきびすを返し、この街で最も裕福な男の扉を叩いた。「ロック氏、政略結婚にご興味はおありですか? 千億ドル相当の株式――それに加え、未来のビジネス帝国も無料でお付けいたしますわ」
家族の縁を切った日、兄たちはすべてを失った

家族の縁を切った日、兄たちはすべてを失った

657.4k 閲覧数 · 連載中 · 風見リン
前の人生で両親が交通事故で亡くなった後、長兄は世間体を気にして、事故を起こした運転手の娘を家に引き取った。
公平を期すという名目のもと、兄たちは彼女からリソースを根こそぎ奪い、その尊厳を踏みにじってまで、運転手の娘を支えた。
彼女は兄たちのためにすべてを捧げたというのに、家を追い出され、無残に死んだ。

生まれ変わった今、彼女は人助けの精神などかなぐり捨てた。許さない、和解しない。あなたたちはあなたたちで固まっていればいい。私は一人、輝くだけ。

兄たちは皆、彼女がただ意地を張っているだけだと思っていた。三日もすれば泣きついて戻ってくるだろうと高を括っていたのだ。
だが三日経ち、また三日経っても彼女は戻らない。兄たちは次第に焦り始めた。

長兄:「なぜ最近、こんなに体調が悪いんだ?」――彼女がもう滋養強壮剤を届けてくれないからだ。
次兄:「会社のファイアウォールは、なぜこうも問題ばかり起こす?」――彼女がメンテナンスに来なくなったからだ。
三兄:「新薬の開発が遅々として進まないのはなぜだ?」――彼女が治験をしなくなったからだ。
四兄:「どうしてこんなにつまらない脚本しか上がってこない?」――彼女がもう執筆しないからだ。
五兄:「この義肢は、なぜこんなに出来が悪いんだ?」――彼女が製作をやめたからだ。
六兄:「なぜチームが負けた?」――彼女が脱退したからだ。

兄たちは地に膝をついて許しを請うた。「戻ってきてくれ。俺たちこそが、血を分けた本当の家族じゃないか」

彼女は絶縁状を兄たちの顔に叩きつけ、冷ややかに笑った。
「車が壁にぶつかってから、ようやくハンドルを切ることを覚えたのね。株が上がってから、ようやく買うことを覚え、罪を犯して判決が下ってから、ようやく悔い改めることを覚えた。残念だけど、私は――許さない!」
マフィア姫の帰還

マフィア姫の帰還

54.9k 閲覧数 · 完結 · Tonje Unosen
タリアは何年ものあいだ、母と義理の妹、そして継父と暮らしてきた。だがある日、ついにそこから逃げ出すことに成功する。

ところがその直後、自分にはまだ外に家族がいるのだと知る。そして本当に自分を愛してくれる人たちが大勢いることも――そんなものは今まで感じたことがなかった。少なくとも、彼女の記憶にあるかぎりでは。

タリアは人を信じることを学ばなければならない。新しくできた兄たちにも、ありのままの自分を受け入れてもらわなければならないのだ。
監禁から1年、捨てられた令嬢は元婚約者の叔父を娶る

監禁から1年、捨てられた令嬢は元婚約者の叔父を娶る

126.9k 閲覧数 · 連載中 · 鈴木楓花
監禁から1年。ようやく帰宅した今井心晴を待っていたのは、変わり果てた日常だった。
家族は心晴を探そうともせず、あろうことか姉の今井優奈のために盛大な誕生日パーティーを開いていた。
しかも、その横には心晴の元婚約者の姿が……二人は婚約していたのだ。
しかし、心晴はただの被害者ではなかった。
彼女は人知れず巨額の資産と強大なコネクションを築き上げていたのだ。
真実を知った心晴は、復讐の狼煙を上げる。
彼女が選んだ新たなパートナーは、なんと元婚約者の叔父だった。
「これからは私のことを『おばさん』と呼ぶのよ、優奈!」
すべてを奪われた令嬢は、やり直しの人生で微笑む

すべてを奪われた令嬢は、やり直しの人生で微笑む

53.8k 閲覧数 · 連載中 · 夢物語
冷たい土の中、私はゆっくりと息絶えようとしていた。
視界を染めるのは絶望の闇。そして、耳元に届くのは――従妹・原田紀奈の、歪んだ嘲笑。

「お姉ちゃん、恨むなら自分の甘さを恨みなさい」

父の薬をすり替え、母を死に追いやり、兄の事故さえ仕組んだ。すべては、目の前で笑うこの女の仕業だった。
さらに突きつけられる、あまりにも残酷な真実。

「あなたの婚約者はね、あなたが身を削って得たお金で、私への婚約指輪を買ったのよ?」

――すべてを奪われ、絶望の中で命を落とした、はずだった。

しかし、次に目を覚ますと、そこは見覚えのある「19歳の誕生日パーティー」の会場。
前世と同じように、婚約者の七瀬崚介が私に無実の罪を着せ、謝罪を迫っている。

(……でも、もう私は、あの頃の愚かな人形じゃない)

奪われた人生も、向けられた悪意も、そのすべてを覚えている。
今度は、私が奪い返す番。
裏切り者たちに、地獄以上の絶望を――たっぷり利子を付けて、返してあげる。
転生して、家族全員に跪いて懺悔させる

転生して、家族全員に跪いて懺悔させる

337.8k 閲覧数 · 連載中 · 青凪
婚約者が浮気していたなんて、しかもその相手が私の実の妹だったなんて!
婚約者にも妹にも裏切られた私。
さらに悲惨なことに、二人は私の手足を切り落とし、舌を抜き、目の前で体を重ね、そして私を残酷に殺したのです!
骨の髄まで憎い...
しかし幸いなことに、運命の糸が絡み合い、私は蘇ったのです!
二度目の人生、今度は自分のために生き、芸能界の女王になってみせる!
復讐を果たす!
かつて私をいじめ、傷つけた者たちには、十倍の報いを受けさせてやる...
私が囲っている億万長者

私が囲っている億万長者

9.3k 閲覧数 · 連載中 · ほしの ちなつ
私はただ、心の痛みを紛らわせたかっただけ。

彼は息を呑むほど美しく、落ちぶれていた。夫の裏切りがもたらした傷が完全に癒えるまで、彼をそばに置いておくつもりだった。

お金で彼の付き添いを買い、すべてのルールを私が決め、すべてを完全に掌握しているつもりだった。

けれど、私の隣で横たわるこの男の正体は、彼が語ったものとはまるで違っていた。

魅惑的な笑顔と抗いがたい容姿の下に隠されていたのは、仇敵から身を隠す億万長者の素顔だった。

今や彼は、私の生活に、私のベッドに、そして私の心に――完全に絡みついている。

身を引くことは、彼のそばにいることよりも、もっと危険かもしれない。
「田舎者」と笑われた私、実は裏社会の女帝でした ~冷徹社長に正体がバレて溺愛される~

「田舎者」と笑われた私、実は裏社会の女帝でした ~冷徹社長に正体がバレて溺愛される~

128k 閲覧数 · 連載中 · 68拓海
ある名家から「不吉な忌み子」として捨てられ、世間からは「ただの田舎娘」と嘲笑される少女。
しかし、その正体は……
ファッション界を牽引するカリスマであり、香水界の伝説的な始祖。
さらには裏社会と政財界の命脈を握り、大物たちが跪く「影の支配者」だった!

長きにわたる雌伏の時を経て、彼女はついに帰還する。
奪われたすべてを取り戻し、自分を蔑んだ一族や世間を足元にひれ伏させるために。

一方、彼女の前に立ちはだかるのは、商業界の帝王と呼ばれる冷徹な男。
彼は知らなかった。裏でも表でも自分を脅かす最強の宿敵が、目の前で愛らしく微笑むこの少女だということを。

互いに正体を隠したまま、幾度もの交戦を重ねる二人。
そのスリリングな攻防の中で、二人は互いの秘密と脆さを共有し、やがて敵対関係は唯一無二の愛へと変わっていく。

そして危機が訪れた時、二人はついに仮面を脱ぎ捨て、並び立って頂点へと君臨する。

「君の『仮面』はすべて剥がした。次は、その心を裸にする番だ」
不倫夫を捨てた夜、私は新しい彼に抱かれる

不倫夫を捨てた夜、私は新しい彼に抱かれる

3.3m 閲覧数 · 連載中 · 七海
初恋から結婚まで、片時も離れなかった私たち。
しかし結婚7年目、夫は秘書との不倫に溺れた。

私の誕生日に愛人と旅行に行き、結婚記念日にはあろうことか、私たちの寝室で彼女を抱いた夫。
心が壊れた私は、彼を騙して離婚届にサインをさせた。

「どうせ俺から離れられないだろう」
そう高をくくっていた夫の顔に、受理された離婚届を叩きつける。

「今この瞬間から、私の人生から消え失せて!」

初めて焦燥に駆られ、すがりついてくる夫。
その夜、鳴り止まない私のスマホに出たのは、新しい恋人の彼だった。

「知らないのか?」
受話器の向こうで、彼は低く笑った。
「良き元カレというのは、死人のように静かなものだよ?」

「彼女を出せ!」と激昂する元夫に、彼は冷たく言い放つ。

「それは無理だね」
私の寝顔に優しくキスを落としながら、彼は勝ち誇ったように告げた。
「彼女はクタクタになって、さっき眠ってしまったから」
転生して絶縁したら、元家族は破滅に

転生して絶縁したら、元家族は破滅に

32.4k 閲覧数 · 連載中 · ワニノコ
名門古川家の生まれの娘・古川朱那は、前世、父・古川邦夫と三人の兄(礼和、礼希、礼人)が養妹・周防天華を無条件に贔屓し、天華の陰険な陥れに遭い、理不尽に死んだ。
22 歳、天華に陥れられた日に生まれ変わった朱那は、過去の卑屈さを捨て、天華の悪事を暴き、偏心な家族に毅然と立ち向かう。芸能界で演技の才能を開花させ、自らの人生を切り開くため、全力で逆襲する。
トップ暗殺者、学園に転生する

トップ暗殺者、学園に転生する

6.6k 閲覧数 · 連載中 · ミサキ
太平洋の孤島に響き渡る爆発音の中、私は敵と刺し違えることで、すべてに終止符を打った。
そして、目が覚めた。

16歳。肥満体型。顔中に広がったニキビ。冷え切った体育倉庫の片隅で、私は丸まっていた。
周囲から16年間ずっと忌み嫌われてきたこの肉体の中で、私はわずか3秒で状況を理解した――。

「死体への憑依、つまり――転生だ」

元の肉体の持ち主は、誰もが容赦なく踏みにじる、お人好しの「いじめられっ子」だった。
継母は慢性的な毒物で彼女の身体を破壊し、実の妹は彼女を裏切って罠に嵌め、クラスメイトは彼女を暗闇に閉じ込めて冷水を浴びせ、教師さえも一緒になって彼女を踏みつけにする。

だが、あいにく。
今この身体の中にいるのは、暗殺組織のトップだ。
地獄の底から這い上がってきた、一人の女だ。

私はまず、元の持ち主が昨夜味わった屈辱のツケをきっちりと払わせ、皮膚に残る毒素を洗い流した。
物理のテストでは満点をもぎ取り、超一流の弁護士を1分1秒の狂いもなく現場へ急行させて私の弁護に当たらせ、果ては市長自らに我が家の門を叩かせ、私の後ろ盾にならせた。

今世において、私に借りのある全ての奴らから、一筆一筆、その代償を血で購わせてやる。