第79章

その件は、あっという間に「終わったこと」になった。

一つの不始末の責任は細かく切り分けられ、最後には小林光の乾いた笑い声と、皆が我先にと責任を分け合う寛大さだけが残った。

早村茜は母親に付き添われて少しのあいだ席を外し、戻ってきたときには目のまわりが赤く、まつ毛に雫まで残っていた。

けれど、それで社交が止まるわけでもない。戻ってきた彼女は、顔見知りの親族と視線が合うと、いつも通り笑って言葉を交わす。泣いたのが別人だったみたいに。

小林暁はそれを見て、正直、感心した。

皆が談笑し、場はゆるく和やかに流れていく。少し遅めに食堂で夕食を済ませると、泊まる者はそのまま残っておしゃべりを続け...

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