第96章

パーティーの終わりは、あまりにも唐突だった。

小林暁がボディガードを連れて会場を後にしたことは、隠しようのない事実だ。彼女が姿を消した途端、場の空気はじわじわと落ち着きを失い、ざわめきが不安へと変わっていく。

主催は佐藤奥様。年嵩の彼女は、小林暁が中座したと聞いても眉をわずかに寄せただけで、すぐに人を呼びつけた。

「何があったの」

そして――トイレで舌を回していた二人は、即座に「お呼び」です、と連れてこられた。

噂話の中身を聞き終えた佐藤奥様は、鼻で冷たく笑う。斜めに視線を流し、目の前の若い二人を値踏みするように見下ろした。

「小こばやし家が大事にしているのは、小林暁よ。崎原時男...

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