104、

白川蘭視点

ほどなくして、二通目がポンと届いた。

「喧嘩してない」

画面を見つめたまま、思わず小さく笑ってしまう。

先回りして、私の質問を塞ぐ術を覚えたらしい。

「ならよかった」

数秒置いて、また返ってくる。

「あいつが、最近どうしてるって」

その一文を、私はしばらく見つめ続けた。結局返したのは、スタンプひとつ。

返し方が分からないわけじゃない。

ただ、どう返しても、どこか不格好になる気がした。

関係って、そういうものだ。

昔は近すぎて、永遠に疎遠になんてならないと思っていた。けれど本当に一歩だけ距離が開くと、その一歩を誰も踏み戻せないと知る。

ヨランダの彫刻回顧展...

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