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白川蘭視点

「それで十分だよ」後藤正樹さんは、波の立たない声でそう言った。「確かに、少しは足しにした。快斗がバイクを始めた頃も、俺は手を貸した。君たちより何歳か上なんだから、弟や妹の面倒を見るのは当然だろ」

わざとらしいほど胸を張った言い方をされると、こちらも言い返しようがない。ここで意地になって突っぱねたら、逆に私のほうがへんに気取っているみたいだ。

白川家と後藤家の長い付き合いを思えば、そもそも他人行儀にする必要なんてないのに。

取りとめのない話をしているうちに料理が次々と運ばれ、私たちはしばらく黙って箸を進めた。

「スタジオの備品、まだ足りないものはあるか? あったら言え」

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