31、

白川蘭視点

目が覚めたとき、時計はもう午後4時を回っていた。

後藤家の本革の一人掛けソファは、見た目こそ贅沢で座り心地もよさそうなのに、沈み込むと姿勢が固定されてしまって、眠りはまるで伸びなかった。起き上がった頭は、重く、じんわり膨らんでいる。

身体には、やわらかなカシミヤの薄手ブランケット。考えるまでもない。かけてくれたのは後藤正樹だ。

広い書斎はしんと静まり返っていて、もう誰もいなかった。

スカートの裾を軽く整え、足音を殺して書斎を出る。階段を下りる前に茶室へ視線をやると、年上組はまだ同じ顔ぶれで卓を囲んでいた。メンツはまだ解散していない。

後藤快斗は卓の横にいて、気だるげな...

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