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後藤快斗視点

決勝の日、蘭が時間どおりに観戦へ来られないかもしれない――そんな連絡を受けた。

彫刻展の準備があるらしい。あれこれ重なって予定が遅れてしまったから、ここしばらくはどうしても巻き返さないと、出展用の作品が間に合わないのだと。

分かっていた。あれは、遠回しな断りだ。

正直、そうなる気はしていた。けれど実際に返事をもらうと、胸の奥にぽっかり穴が空くような、どうしようもない落胆はやっぱりあった。

その代わりというわけでもないが、うちの両親は妙に暇そうだった。車で旅行した帰り道、この大会の開催地がちょうど通り道だったらしく、そのまま会場に寄って俺のレースを見ていくことになった。...

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