85、

白川蘭視点

休暇が明け、荷物をまとめてスタジオへ戻った。

後藤正樹のことがどうしても気にかかって、私はこっそり陸川英二に連絡を入れた。最近の体調と精神状態、できるだけ目を配ってほしい――そう頼むために。

陸川英二は、良くも悪くも一直線だ。回りくどい言い方なんて、これっぽっちもしない。

「お前、あいつの家どこか知ってんだろ。会いたいなら自分で行けよ。人に頼むより、自分で気にしたほうが確実じゃね?」

画面を見つめたまま、私は小さく息を吐いた。言い返せる余地なんてない。だから正直に返すしかなかった。

「私、表に出られないの。悪いけど、お願い」

すると彼はすぐに察したらしく、からかうよ...

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