第45章

高橋お爺さんも杖をつきながら近づいてきて、その老いた目に活気が戻り、大声で笑いだした。「田中咸の息子か、知っているぞ。和也よりもたちが悪い!ただのチンピラだ!」

高橋裕也はネット上の称賛コメントの数々を眺め、頭を振った。「犬が犬を咬むようなもの!ろくなやつじゃないな!」

「何を言っているんだ?お前の息子が犬なら、お前は何だ?私は何なんだ!」高橋お爺さんは不機嫌そうな顔で高橋裕也を睨みつけた。高橋裕也は言葉に詰まって何も言えなくなった。

……

翌朝、夜明け頃になってようやく高橋和也のSUVが高橋家の敷地に戻ってきた。

「見ないで!」道中ずっと佐藤七海は機嫌を損ねていた。突然、自分と高...

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