第183章 任務を遂行するだけ

陰で噂話をしていたのは自分だという負い目もあり、九条綾は咳払いを一つして、努めて冷静に言った。

「ただの世間話よ」

西園寺蓮はそこでようやくキッチンへと足を踏み入れ、さっきまで三満が立っていた場所に立ち、彼女を見下ろした。

「知りたいことがあるなら、直接俺に聞け」

九条綾は眉をひそめた。知りたいことなど、そもそもない。

彼女は彼を一瞥した。

「別になにも。あなたのプライベートでしょう」

「なら、なぜ三満に聞いた?」

九条綾は弁解しようとしたが、結局その言葉を飲み込んだ。

そして、薬の入った器を手に取ると、一気に煽った。

この苦味にも、だいぶ慣れてきてしまった。彼女は眉を寄...

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