第10章:希少な治癒能力

エマ視点

デイジーから電話を受けると、私はすぐに屋敷を飛び出し、タクシーを拾った。

デイジーによれば、セント・メアリー病院に瀕死の重傷を負った患者が運び込まれ、その人を救えるのは私しかいないという。

私には、クラウスにさえ知らせていない秘密があった。私は人狼を癒やす力を持っているのだ。

その秘密を知っているのは、デイジーと私だけだった。

何年も前、ソーン家に引き取られてからというもの、サリーはよく私をベルトや杖で容赦なく打ちのめした。

狼を持たない私の自己治癒力は、普通の人狼よりはるかに弱かった。

あるときは、死にかけるほどひどく打たれたこともある。

そのまま彼女は私をセント・...

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