第152話遅ればせながら真実

スピードメーターの針は赤い危険域に張りついていた。クラウスはハンドルをきつく握りしめ、アクセルを床まで踏み抜く。

クラウスの表情は強張り、呼吸は荒い。

助手席には小型の録音機が置かれていた。

そこにはナンシーの臨終の言葉が収められている。ゴールデンムーン・パックを根底からひっくり返すほど、破壊力のある情報だ。

クラウスの頭の中は嵐のように乱れていた。病室で、半刻ほど前に聞かされたナンシーの言葉が、耳の奥でいつまでも反響している。

今、考えることはただひとつ――エマを、今すぐ見つけなければならない。

エマに、すべての真実を伝えなければ!

時を巻き戻し、半刻前。

レッドストー...

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