第21章:パックを離れる

第三者視点

クラウスの車が、病院の入り口の前でキーッと鋭い音を立てて止まった。

彼は建物へ向かってよろめくように走り出した。脚は今にも崩れ落ちそうだった。

スティーブンが慌ててその後を追う。

「アルファ、救急処置室は三階です!」

クラウスは階段へ駆け込み、三段飛ばしで一気に駆け上がった。

心臓が激しく打ち鳴らされる。ぴくりとも動かず横たわるエマの姿が、何度も脳裏に閃いた。

彼女が死ぬはずがない。

絶対に、死なせてはならない。

救急処置室の扉にたどり着くと、クラウスは手を上げて押し開こうとした。だが、スティーブンがその腕をつかんだ。

「アルファ、お待ちください! まだ治療中です!」

クラウスの...

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