第18章

 黒川耀司は二階のボタンを押し、エレベーターはすぐに下降していった。

 二階に到着すると、黒川耀司は直接ある診察室に入り、伊井瀬奈もそれに続いた。

 診察室には若い医者がおり、見たところ黒川耀司と同じくらいの年齢のようだった。

 黒川耀司は伊井瀬奈を引っ張ってくると、医者のデスクの前の椅子に座らせた。

「進藤さん、彼女の顔を診てやってくれないか。どうすれば腫れが引く?」

 遠藤先生と呼ばれた男は伊井瀬奈の顔に視線を定め、からかうように言った。

「よう、耀司。どこからこんな綺麗な子を騙してきたんだ?」

 黒川耀司はしばらく間を置いてから口を開いた。「妊婦でも使える塗り薬を頼む」

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