第303章

黒川颯は目を細めてぐっとこらえ、口を開いた。

「これ以上笑うなら、医者を変える」

大庭さんはそこでようやく真面目な顔になった。

「お前が言ってみろ。前に俺が特効薬を処方しても治らなかったお前の持病が、どうして急に良くなったんだ。最近、何か特別なことでもあったのか?」

黒川颯は正直に打ち明けた。

「別の街で彼女を見つけました。四年前、彼女はこの世を去ったわけじゃなく、幸運にも生き延びていたんです」

大庭さんは膝をぽんと叩いた。

「それでいいじゃないか。なら、なんでまたこの爺さんのところに来たんだ。その嬢ちゃんはどんな治療法よりもよっぽど効く。彼女こそがお前の病の解毒剤だ」

黒川...

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