第325章

松山拓也の顔がこわばり、すぐに作り笑いに戻った。この鳳響司が少々腕の立つ男だとは知っていたが、まさかここまで無遠慮だとは。不良品を自分に売りつけようと、ストレートに提案してきやがった!

確かに、先に大口を叩いたのは自分だ。しかし、不良品をわざわざ買う者などいるだろうか? これはもはや、自分の懐から直接金を抜き取るような行為だ。

彼はぐっとこらえて言った。

「契約します、しますとも。年次総会が終わり次第、契約書にサインを」

マーケティング部のマネージャーは呆気に取られていた。先月、彼は宝生社の門前で丸一日待ったというのに、松山拓也は会おうともせず、理由さえも適当なものだった。

夜にな...

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