第359章

神谷竜也は興奮のあまり、今日の計画を洗いざらいぶちまけた。

「黒川社長、仕事が終わったら、まず嫁と買い物に行って、洋食を食べて、映画を観て、夜はラブホを予約してるんです」

そこまで言って、神谷竜也は少し照れくさそうにした。

黒川颯は一瞬、顔をこわばらせた。ラブホだと!!

そういえば武藤拓真の家系が似たような事業をやっていたはずだが、庶民が気軽に利用できるような場所ではなかったな、と彼は思った。いずれ機会があれば訊いてみよう。

黒川颯は腕時計に目をやった。終業時間までまだ二時間ある。神谷竜也に頼む仕事も特にはない。

「もう上がっていいぞ」

神谷竜也は寵愛でも受けたかのように驚いた...

ログインして続きを読む