第382章

黒川颯はいくらか落ち着きを取り戻し、少なくとも胃の不快感は和らいでいた。彼女を怖がらせてしまうのは分かっていた。こんなものを見せてしまったことを、今は少し後悔している。

これは薬であり、そして、ここ数年の彼の惨めさそのものだった。

自力で彼女を取り戻したい。こんな薬瓶に頼って同情を買うような真似はしたくなかった。

彼が欲しいのは純粋な愛情だ。同情や憐れみといった、愛情以外のものが混じっていない。

黒川颯は薬の山の中から一つの瓶を取り出し、平然とした表情で言った。

「これを飲めばいい。他はもういらないから、捨ててくれ。とっくに飲んでないやつだ」

伊井瀬奈は指をきゅっと握りしめ、必死...

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