第385章

翌朝、黒川颯は早くから朝食の準備に取り掛かった。野原さんから最近教わったレシピをいくつか参考に、いつも通りビデオ通話を繋ぎ、画面の向こうの野原さんによる遠隔指導を受けながら、こちらで手を動かす。なかなかのご馳走だ。

しばらくの間、彼女たちのために作る最後の朝食になるのだから。次に機会が訪れるのはいつになるか分からない。だからこそ、彼は豪華な食事を用意した。

栄養バランスを考え、主食、タンパク質、食物繊維、果物……。

ありとあらゆるものが揃っていた。

伊井瀬奈が二人の子供を連れて身支度を終え、階下に下りてくると、食卓はすでに黒川颯が並べた料理で埋め尽くされており、朝食だというのに会席料...

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