第404章

伊井真は電話を済ませ、下の階で退院手続きも終わらせて病室に戻ってきた。その頃には、伊井瀬奈はすでに私服に着替え、身支度を整えていた。

早く退院したくて、彼女はずっとうずうずしていたのだ。

昼間、月ちゃんと約束したのだ。夜帰ったら絵本を読んであげる、と。道が渋滞していなければ、今からでも十分間に合う時間だ。

床には、今日会社の社員たちが見舞いに持ってきた箱や包みが整然と並べられている。

伊井真は両手に二箱ずつ提げ、残るはフルーツバスケット二つと花束だ。伊井瀬奈は花束をバスケットの中に収めると、兄の後ろについて病室を出た。

エレベーターを降り、一階のロビーへ向かう。

通常なら、退院手...

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