第405章

伊井瀬奈が帰宅したとき、お婆さんはすでに休んでいた。

残業という口実だったが、どうやら相手に怪しまれてはいないらしい。

二人の子供は入浴を済ませ、就寝の準備をしていた。伊井瀧はさっさと自室へ戻り、伊井月は春琴叶相手にむずかっている。ママが電話で「夜は寝かしつけてあげる、絵本を読んであげる」と約束したのに、この時間になっても帰ってこないからだ。

春琴叶は伊井瀬奈が玄関に入ってくるのを見て、まるで救世主が現れたかのような顔をした。

「ほら、ママが帰ってきたわよ。琴叶おばさんが言った通りでしょう? ママは月ちゃんとの約束を必ず守るって。さあ、部屋に戻りましょう?」

伊井月は伊井瀬奈の姿を...

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