第425章

石川悦子がオフィスを出て自分のデスクに戻ると、PC版LIMEのグループ通知が激しく点滅していた。

彼女はちらりと画面を確認する。

『@石川悦子、オフィスで何があったの? 黒川社長の唇に口紅ついてたけど。安奈さんと同じ色番だよ』

『@石川悦子、うちの陸上社長はもう脈なし? ちょっと教えてよー』

『きゃー! 聞くまでもないでしょ? 安奈さんと黒川社長、絶対デキてるって』

『@石川悦子、どこ行ったの? 早く返事して!!!』

……

石川悦子は素早くログを遡って一通り目を通すと、そっと画面を閉じ、死んだふりを決め込んだ。これ以上余計なことを口走るわけにはいかない。来月の給料で新しいバッグ...

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