第450章

黒川織江は込み上げる怒りをぐっと飲み込んだ。これ以上言い争うつもりはない。余計なことを言えば、陸上静香はこの騒ぎを大げさに言いふらすだろうし、このような公の場では、自分の立場がいっそう惨めになるだけだ。

「あんたには関係ないでしょ。放っておいて」

だが、陸上静香はそう簡単に引き下がるようなタマではない。あえて痛いところを突いてくる。

「あら、足に筋肉がついたんじゃない? 刑務所での重労働が効いたのかしら?」

黒川織江がこれほどやり込められるのは珍しい。普段なら、この手のパーティーでは取り巻きに囲まれ、ちやほやされている側なのだ。

「……頭おかしいんじゃないの?」

黒川織江はあたり...

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