第451章

一方、伊井瀬奈と陸上静香が談笑していると、誰かが背後から瀬奈の肩を叩いた。

伊井瀬奈が振り返ると、そこには鳳川光成の顔があった。今日の彼はカジュアルな装いで、実に爽やかな印象だ。

鳳川光成は、飛行機の中で「姉さん」と呼んで以来、二度と彼女を「伊井社長」とは呼ばなくなっていた。

「姉さん、着いたら電話してって言ったじゃないですか。僕の番号、登録してないんですか?」

伊井瀬奈は穏やかに弁解する。

「いいえ。門の外に案内係の方がいらしたから、迷うこともないと思って。あなたに手間をかけさせるのも悪いでしょう?」

鳳川光成は髪をくしゃりとかき上げた。

「手間なわけないでしょう。ずっと連絡...

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