第149章 スローンを陥れる

スローン視点

「そこに置いておけ。わざわざご苦労だったな」

ブランドン教授は上っ面だけの調子で言い、手を伸ばすことすらしなかった。形だけ褒めたかと思うと、すぐに顔を背け、私を引き留めたまま隣の専門家たちとの議論に戻ってしまう。

ケイラの笑みが、ぴしりと固まった。ケーキを載せた皿を持つ手が宙で止まり、行き場を失う。周囲の令嬢や奥方たちはそれを見て、ハンカチで口元を隠しながら、くす、くす、とほとんど聞こえないほどの忍び笑いを漏らした。

――人の前で、これ以上ないほどの屈辱。

ケイラの機嫌は底まで落ちた。私を睨みつける目には、今にも噛みつきそうな憎悪が宿っている。

甘やかされて育ったお...

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