第63章 離婚手続きをしに行く

スローン視点

手足の先が氷みたいに冷たい。血の巡りまで止まってしまったみたいで、スマホを握ったままその場に縫い付けられた。言葉が、ひとつも出てこない。

「どうした、黙りか? 図星を突かれて、反論もできないか」

アイネイアスの声が、受話口の向こうでさらに棘を増す。

「前から言ってるだろう。スラムから這い上がってきた女は、骨の髄まで強欲なんだ。写真を何枚撮ったところで何が変わる? いいか、俺がいる限り、お前がモントクレア家の敷居をまたぐことは二度とない!」

反応する間もなかった。手の中のスマホが、乱暴な力でぐいっと奪い取られる。

いつの間にか近くに来ていたジャレッドが、私のスマホをひ...

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