第167章

車窓の外にいくつかの影が揺れ、少し離れた場所に数台の大型装甲車が停車している。

藤田高今がその下で、完全武装の兵員たちと何か交渉しているようだった。その表情を見るに、かなり怒っているらしい。

唐沢優子は眉をひそめた。「あれは何?」

「さっき藤田高今がノア基地に連絡を取ったんです。あれはノアから派遣された車で、私たちを迎えに来たものですよ」

アルセルは何かを思い出した。

「私たちの現在地は放射能の残留汚染区で、本来は何年も封鎖されていた場所なんです。ノアの連中が言うには、私たちは感染の疑いがあるから、基地に戻ったらスキャンを受ける必要があるそうです」

「スキャン?」

唐沢優子は身...

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