第261章

「優子が選んでくれたものなら、何でも好きだよ」

 彼は全部好きだった。

 彼女がくれるものなら、何もかも。できることなら、永遠に二人きりでいられたらいいのに。

 こんなふうに、誰にも邪魔されない街も悪くない。

 唐沢優子はさらに帽子をいくつか選び、ショーウィンドウに飾られていたスーツケースを手に取ると、選んだ品々をその中へ放り込んでいく。

 支払い? ここに店員すらいないのに、何を支払うというのだろうか。

 エレベーターはまだ正常に稼働しており、二階へ上がるとそこは婦人服フロアだった。

 唐沢優子は月ちゃんのために海塩を選ぼうと三階の大型生活スーパーへ向かったが、ルシフェルに手...

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