第346章

灯りが明滅を繰り返す。

周囲がどろりとした暗色に染まった。

唐沢優子は銃を抜いた。

彼の唇は常人と同じ色に戻っており、唐沢優子にとって、その価値は失われていた。

今や、黒い唇を持つ者はすべて牧師と化している。

肉を貫く鈍い音とともに、牧師は崩れ落ちた。

外は倉庫になっており、中には酒樽がずらりと並んでいた。唐沢優子が引き金を引くと、迸る火花が高濃度の酒精に引火し、瞬く間に天を突くほどの火柱が上がった。

白い教会は炎に舐められ、一瞬にして燃え上がっていく。

血肉を纏っていた煉瓦と、脈打つように起伏していた大地が歪み、変形し、まるで生き物のように蠢きながら後退していく。やがて、地...

ログインして続きを読む