第379章

唐沢優子はラボの入り口に佇み、長いこと待っていた。

中からは時折人が出てきては、奇妙な視線で彼女を一瞥し、やがて何かを察したように、見慣れた光景だと言わんばかりの表情を浮かべた。

彼女を値踏みするその眼差しには、わずかな軽蔑の色が混じっていた。

唐沢優子は食品のパッケージを提げたまま、静かに待ち続けた。

ほどなくして、手首の端末にメッセージが届く。山田からだった。彼女の権限カードにレベル4のアクセス権限を付与したという。これによって、特殊研究エリアを除く全ての実験区画へ自由に出入りできるようになった。

唐沢優子は腕を上げてカードをスキャンし、周囲の様々な怪訝な視線を浴びながら、見知...

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