第381章

地面は泥で濡れ、生臭く湿った匂いが立ち込めていた。

ほどなくして、雷鳴が轟く。

唐沢優子はここしばらく寝不足が続いており、机に突っ伏してうつらうつらしていたところを、不意に誰かに揺り起こされた。

目の前に立っているのは、常泉絃プロジェクトチームの研究員だった。以前、食事を届けに来た時に会ったことがある。

「唐沢さん、雨が降ってきました。宿舎に戻って休んでください」

彼女は眠たげな目をこすりながら身を起こし、重い瞼をどうにかこじ開けて尋ねた。「常泉教授は?」

「常泉教授はもうお戻りになりました」

「戻った? さっきまで実験をしていたんじゃ」

「はい。教授の実験は終了しましたので...

ログインして続きを読む