第399章

新しい居住区は、重要スタッフのエリアから離れているものの、厳重な警備が敷かれた海辺に近い場所に割り当てられた。

すべて手配を終え、唐沢優子は管理棟を出た。

その耳が、微かな音を拾う。鋭い金属のバックルが噛み合う音に、彼女は思わず耳を塞いだ。

「どうしたんですか、唐沢さん」

耳に届く音は大きく、はっきりとした足音まで聞こえてくる。

警備員が使用する特殊防護靴のかかとには鉄板が埋め込まれており、そのため歩く音は他の者とは違う。電子監視スコープを起動するジジッという電流の音まで聞こえるほどだ。

唐沢優子は少し落ち着きを取り戻し、平然と言った。「私を待ち伏せしないでください」

「いえ、...

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