第19章 LMジュエリーに入社

翌日。

速水ミオは約束の時間通り、朝一番でLMジュエリーを訪れた。

人事担当者が彼女をオフィスへ案内し、面接用のシートに記入するよう促す。

数分後、煙霧のようなグレーのスーツに身を包んだ男が、彼女の記入済みシートを手に部屋へ入ってきた。

担当者が彼の後ろから紹介する。

「氷室社長、こちらが速水さんです」

その言葉を聞き、速水ミオは立ち上がった。両手を体の前で軽く重ね、相手に向かって丁寧に一礼する。

「氷室社長、初めまして」

昨日、資料を調べて予習はしていた。

LMジュエリーのオーナー、氷室ジン。

彼は徒手空拳で身を起こし、競合他社がひしめく激戦の中でLMジュエリーをトップ...

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