第190章 彼こそが裏のボス

「叔父さん」

黒崎統夜の声は、幽鬼のように静まり返っていた。

「もし、ミオの兄弟子が確かに何者かに監禁されているという証拠があったら……どうします?」

黒崎利浩はおろか、速水ミオさえも思わず眉をひそめた。

彼女は一歩下がると、黒崎統夜の袖を掴んで数回引き、小声で囁く。

「証拠なんて、ないわ」

実のところ、彼女はアンナのデザイン画を見て、兄弟子がアンナと黒崎利浩の手に落ちているのではないかと推測しているに過ぎない。

確たる証拠など持っていなかったのだ。

本来なら、今日のコンペでアンナの正体を暴き、罪滅ぼしとして兄弟子を救出させるつもりだった。

だが、その計画は黒崎利浩によって...

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