第20章 貴族学園の面接

金曜日。正式な入社まであと三日。

ちょうど週末に差し掛かったこともあり、速水ミオは車を購入し、その足でいくつかの物件を回った。

かつてS市を離れる際、彼女は実家の速水家に頼んで持ち株を現金化していた。

海外にいた数年間、その資金を元手に投資と資産運用を行い、今や手元の資産は当時の数倍に膨れ上がっている。

帰国したばかりで国内の宝飾市場にまだ疎くなければ、その財力で自らジュエリー会社を立ち上げられるほどだ。

家の一軒や二軒、買うのはわけもないことだった。

二日間かけて見て回り、最終的に二つの物件に絞り込んだ。

どちらも同じディベロッパーの物件だが、片方は少し郊外に位置しており価格...

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