第209章 パパは役立たず

「出ていく?」

黒崎ユナは速水ミオの肩に寄りかかろうとしたが、逆に強く抱きしめ返された。

「ユナちゃん、余計なことは考えなくていいの。ただ答えて。もしママがカノンと一緒にここを出ていくとしたら、ついてきてくれる?」

黒崎ユナの小さな背中が、思わず強張った。

昨夜、パパはあんなに熱心に「どうやってママにプロポーズするか」「どうやってママを引き留めるか」を私と作戦会議していたのに。

まだ一晩も経っていないというのに、どうしてママはまた出ていこうとしているの?

一体何があったのか、速水ミオに問い詰めたかった。しかし、背中を強く抱きしめられているせいで身動きが取れない。

仕方なく、彼女...

ログインして続きを読む