第23章 黒崎家若奥様

教室のドアは開け放たれていた。

そこへ、五、六歳ほどの少女が入ってきた。純白のチュールドレスに身を包み、綺麗に結い上げられたツインのお団子ヘアが揺れている。彼女はスカートの裾を摘まみながら、ゆっくりと歩みを進めた。

顔にはマスクをしており、こめかみから額にかけての肌しか見えない。

その透き通るような白い肌には、いくつかの赤い発疹が浮かんでいた。

「ユナちゃん、どうしてここへ?」

黒崎リクが小走りで駆け寄り、少女をドアのところで遮った。彼は少女の腕を掴み、外へと押し戻そうとする。

「アレルギーがまだ治ってないだろ。人が多い場所に来ちゃ駄目だ」

黒崎リクに手を引かれ、教室を出ていく...

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