第230章 黒崎家の葛藤

黒崎統夜は少しの間思案し、小さく頷いた。

黒崎進は安堵したように眉尻を下げ、早足で黒崎統夜に追いつくと、彼と速水ミオの後についてリビングへと足を踏み入れた。

三人が席に着くと、黒崎進は両手を所在なげに擦り合わせながら、横目で速水ミオを窺った。

彼女の前では話しにくいことがある、というのは明白だった。

「じゃあ、私は……」

速水ミオが腰を浮かせかけると、黒崎統夜がその手首を掴み、強引に元の位置へと座らせた。

彼は瞼を持ち上げ、黒崎進を射抜くように見据えた。

「俺が聞く話だ。ミオに聞かせて悪いことなどない」

速水ミオの胸の奥が小さく震えた。彼女は瞳をわずかに細め、強張っていた背中...

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