第232章 全面停電

速水カノンの円らな瞳に涙が溢れそうになっているのを見て、速水ミオは胸が締め付けられるような思いがした。

彼女は速水カノンの頭を胸に抱き寄せ、そのふわふわとした髪を優しく撫でながら、低い声で諭した。

「カノン、あなたとユナちゃんが無事でいてくれないと、ママたちは安心できないのよ」

速水ミオは速水カノンの頭越しに視線を向け、黒崎ユナに問いかけた。

「ユナちゃん、あなたはカノンより物分かりがいいわよね。ママの言っている意味、分かるでしょう?」

黒崎ユナは唇を何度か結び直した後、ようやく観念したようにうなだれ、速水カノンの腕を掴んで車の中へと引き戻した。

二人の小さな体が行儀よく並んで座...

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