第25章 あなたはただのユナちゃんのママ

ドォォォン——

速水ナナは頭の中で何かが崩れ落ちたような衝撃を受け、血の気が引いていくのを感じた。

「どういう……意味?」

まさか、勘づかれた?

黒崎統夜は彼女の表情の変化を冷ややかに観察し、眉間に微かな疑念の皺を寄せた。

机の引き出しから書類袋を取り出すと、パサリと無造作にテーブルへ投げ出す。

「ユナのアレルギーだ。説明しろ」

速水ナナの心臓が早鐘を打ち、こめかみが引きつる。顔色が蒼白になったかと思えば、次は朱に染まった。

生唾を飲み込み、震える手で袋の中身を取り出す。

ボイスレコーダーだった。

再生ボタンを押すと、すでに解雇したはずの使用人、高川の声が流れた。

『お...

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