第47章 彼女は本当に見覚えがある

しばらくの沈黙の後、黒崎統夜は不承不承といった様子で、ああ、と喉を鳴らした。

速水カノンは大きく息を吐き出す。

速水家の件で追及されるのでなければ、それでいい。

「友達と賭けをしたの。あのサイトをハッキングできたほうが、負けたほうに一つ命令できるって。で、私が勝った」

カノンは昼食のメニューでも話すような気楽さだが、それを聞いた統夜の心臓は早鐘を打ち、眉間がぴくりと動いた。

「なら、なぜ半月も乗っ取っていた?」

その話題になると、カノンはむっとした表情になる。

彼女は腕を組み、口を尖らせた。

「だってあいつ、約束を破ろうとしたんだもん。すぐに解除したら、私が勝った証拠がなくな...

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