第65章 そう、黒崎統夜は悪魔だ

黒崎統夜は片眉を上げ、膝の上のノートパソコンを置くと、気怠げに瞼を持ち上げて速水ミオを見やった。そして一言一句、噛み含めるように言った。

「ここは、俺の家だ」

速水ミオは表情を強張らせ、気まずそうに彼から視線を逸らしながら、階段の手すりに手をかけて下りていく。

彼女が階下に辿り着き、ダイニングに入ろうとしたその時、黒崎統夜が再び口を開いた。

「娘さんが一日中帰ってこないが、心配じゃないのか?」

速水ミオの背中がビクリと跳ねた。彼女は咳払いで喉を整える。

「シオと一緒ですから、何も心配ありません」

黒崎統夜はふん、と鼻を鳴らした。

「ずいぶんと東雲シオを信頼しているんだな。仲が...

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