死して恋ふ ~幽霊弁護士の復讐婚約~

死して恋ふ ~幽霊弁護士の復讐婚約~

渡り雨 · 完結 · 15.3k 文字

882
トレンド
932
閲覧数
264
追加済み
本棚に追加
読み始める
共有:facebooktwitterpinterestwhatsappreddit

紹介

死んでから三年、私はずっと彼のそばを離れられずにいた。

強欲で腹黒い弁護士、林田賢。彼がこれ以上、悪の道に進まぬよう見張っているのだと、自分に言い聞かせて。

だが、私を殺した犯人が出所した日、私は知ってしまった。三年間憎み続けたこの男が、血の復讐に身を投じていたことを。

そして、何よりも心を揺さぶられたのは、彼が金庫の奥から取り出した婚約指輪。——三年前、私に贈られるはずだった、あの指輪を。

私が命を落としたあの雨の夜。彼は正義に背を向けていたのではなかった。ただ、私のために未来を準備していてくれただけだったなんて…。

法廷では敵同士、けれど運命は私たちを恋人として結びつけていた。

真実がすべて明かされた今、本当に救済を必要としていたのが誰だったのか、痛いほどわかる。

チャプター 1

 東京の夜。林田賢は法律事務所の革張りの椅子に座り、ネクタイを緩めながら、向かいにいる若い女性弁護士を見ていた。

「林田先生、この案件は……密に連携する必要がありそうですね」

 女性弁護士はわざと声を潜め、わずかに身を乗り出す。そのせいで、豊かな胸の丸みが露わになりかけていた。彼女は競合事務所から来たエリートで、今夜の『連携』には明らかに下心がある。

 オフィスのデスクには分厚い案件資料が置かれているが、今この瞬間に仕事に集中できる者など誰もいない。薄暗い照明が艶めかしい雰囲気を醸し出し、女性弁護士の眼差しはますます挑発的になっていく。

「確かに、深く……交流する必要がありそうだな」

 林田は眉を上げ、磁性を帯びた声で誘うように言った。

 二人の距離がますます縮まろうとした、その時——。

 バサッ!

 全ての書類が突然デスクから舞い上がり、本が重々しく床に叩きつけられ、凄まじい音を立てた。

 室内の温度が急激に下がり、女性弁護士は骨まで凍みるような寒気を感じる。

「な、何なの?」

 彼女は恐怖に怯えながら辺りを見回した。

 目に見えない声が宙に響く。

「また一人、私に怖がって逃げ出すわね!」

 女性弁護士は顔面蒼白になり、全身をわなわなと震わせた。

「事務所に幽霊が!」

 彼女は悲鳴を上げてドアから飛び出し、ハイヒールの音が廊下にカツカツと響き渡った。

 林田は何事もなかったかのように襟元を整える。

「ふん、なかなか正義感の強い幽霊じゃないか」

 空中で得意げな笑い声が聞こえた。

 女性弁護士が去ると、室内の温度は次第に元に戻っていく。

 半透明の人影がゆっくりと姿を現した——それは佐倉モリ、美しい女幽霊だ。彼女は得意満面といった様子で来客用の椅子に腰掛けていた。

「今月で何人目?」

 モリは足を組み、達成感に満ちた口調で尋ねる。

 林田はうんざりしたように溜め息をついた。

「三人目だ。俺に三年間禁欲しろとでも言うのか?」

「今のあなたはずいぶん清廉潔白じゃない。昔みたいに腹黒くなくて」

 モリは冷ややかに笑う。

「収入は減ったが、生きている意味が感じられなくなった」

 林田は両手を広げ、その目に一瞬の疲労がよぎった。

 モリの表情が少し和らぐ。

「昔はあんなに頻繁に彼女を替えていたくせに」

「体は元気になったが、心が死んだ」

 林田は苦笑しながら首を振った。

 二人は束の間の沈黙に陥った。このような会話は三年間、最初の激しい口論から今の日常茶飯事へと、何度も繰り返されてきた。

「知ってる?」

 モリが突然口を開いた。その声には複雑な感情が入り混じっている。

「時々、私たちが生前どんな関係だったか忘れそうになるの」

 林田は彼女を見つめ、その眼差しが深みを帯びた。「法廷での宿敵だ」

 記憶の光景が瞬時にフラッシュバックする——。

 東京地方裁判所第三法廷。荘厳で静まり返っている。

 若き日の佐倉モリ弁護士が原告席の前に立ち、医療事故の被害者のために熱弁をふるっていた。

「被告企業は薬の副作用が深刻であることを知りながら市場に投入しました。これは生命に対する極度の軽視です! 林田弁護士がこのような企業を弁護するなど、鬼に金棒を渡すようなものだ!」

 向かいに立つ林田賢は冷静沈着、一切弱みを見せない。

「異議あり! 裁判長、ご明察ください。原告側が提示した証拠の連鎖は不完全であり、直接的な因果関係を証明するには至っておりません」

 裁判官が法槌を叩く。

「弁護側、関連証拠を提示してください」

 林田は落ち着き払って一枚の書類を取り出した。

「これは厚生労働省の正式な認可書類です。全ての手続きが合法的に行われたことを証明しています」

 その時のモリの眼差しは、怒りと無念に満ちていた。

「あの時から、あなたは金のために良心を売り渡す腹黒弁護士だと思ってた」

 モリの声が林田を現実に引き戻す。

 林田は苦笑した。

「そうか? あの頃のお前は、俺を相当憎んでいただろう」

「憎むどころじゃないわ」

 モリの眼差しが鋭くなる。

「あなたはいつも法の抜け穴を見つけて、悪事を働いた企業を裁きから逃れさせていた。当時、私は思ったわ。この世になんて良心のない人間がいるんだろうって」

「だから俺を止めようと?」

「だからあなたを打ち負かそうと決めたの」

 モリは訂正した。

「残念ながら、私にはもうその機会は永遠にないけど」

 彼女の声は急に翳りを帯びた。自らの死を思い出したからだ。

 あの雨の夜、薄暗い駐車場。

 数人の黒服の男たちに囲まれ、棍棒が雨のように降り注いだ。死の間際、彼女は友人から送られてきた一枚の写真を受け取った——林田賢が六本木の高級料亭で、例の企業の重役たちと酒を酌み交わし、談笑している写真だった。

『やっぱり金のためなら何でもする男なのね』

 モリの声には、三年間続いている苦痛が滲んでいた。

 林田の表情が複雑に歪む。

「あの日……」

 彼は何かを説明しようとしたが、言葉は喉元で止まってしまった。

 ピピピッ——。

 林田のスマートフォンのニュース速報が鳴った。

 画面に社会ニュースがポップアップ表示される。

『三年前の悪質傷害事件、参加者の山本翔が本日刑期満了で出所』

 写真には、丸刈りで目つきの鋭い、整った顔立ちの男が写っていた。オレンジ色の囚人服を着ている。

 モリはその写真を見た瞬間、全身が凍りついた。

 あの顔を、彼女は永遠に忘れることはない。

 まさしく彼が、あの男たちに指示して、自分を殴り殺させたのだ。

最新チャプター

おすすめ 😍

本物令嬢の正体がばれました

本物令嬢の正体がばれました

36.7k 閲覧数 · 連載中 · ワニノコ
新谷南は新谷家で二十年も育てられたのに、本当の娘が戻ってきた途端、あっさり家を追い出された。

デザイン部のディレクターの席? 本当の娘へ。
何千万円もの価値がある婚約話? 本当の娘へ。

会社中の人間が、彼女という「野良扱いの娘」がどう転げ落ちていくか、笑いものにしようと様子をうかがっていた。

そんなある日、世界限定二十台の高級バイクが会社の前に止まる。降りてきた不良っぽいイケメンが言った。

「妹、兄貴と一緒に帰るぞ」

新谷家の人間「……は?」

そのあとで彼らはようやく知ることになる。

彼女こそ、国内外の美術館の館長たちが面会待ちの列を作る「南先生」と呼ばれるアーティストであり、
新谷グループの全受賞特許の名義人であり、
さらに、伝説の「国家並みの資産を持つ」と噂される周防家の、本当の長女だということを。

大手財閥の若き当主は、封印していた婚約書を取り出し、薄く唇を吊り上げる。

「なるほど。俺の本当の婚約者は、君だったわけか」
氷の君と太陽の私

氷の君と太陽の私

36.2k 閲覧数 · 完結 · 鍋部奈
裏切られ、後悔に溺れながら死んだ私は、恐れられ冷酷な婚約者が私を救おうと身を投げる姿を見た。

運命が私を引き戻した——薬を盛られた結婚初夜、彼の腕の中で生まれ変わったのだ。これは私の二度目のチャンス。

かつて逃げ出した男こそが私の運命。彼の狂おしい愛こそが、私の最強の武器。世界が恐れる男を受け入れ、彼の姫となろう。共に、私たちを破滅させた裏切り者どもを灰燼に帰すのだ。

しかし私の突然の献身は、彼に疑念を抱かせる。心を砕いてしまった男に愛を証明するには、どうすればいいのだろう……彼の最も暗い欲望が、私を永遠に縛り付けることだと知りながら。
離婚を告げたら、見知らぬ夫が泣き出した

離婚を告げたら、見知らぬ夫が泣き出した

24.7k 閲覧数 · 連載中 · 神楽坂奏
彼女は十九年間、家に養われた偽の令嬢だった。真の令嬢の身代わりとして、顔も見たことのない瀕死の男に嫁がされることになった。

孤児となった自分の人生は悲惨なものになると思っていたが、姓を変えてからの彼女は、一人で見事に人生を切り開いていった。

彼は海城の権力者の代表格で、手段を選ばず冷酷無情だと噂されていた。彼の傍にいる小さな萌え萌えした子供の生母については、海城最大の謎とされていた。

ある日、彼が病に倒れて昏睡状態の時、なんと女が彼の部屋に忍び込み、彼を襲ったのだ!

彼は全市を挙げて犯人を捜索したが、まさか「元凶」がずっと自分の目の前で跳ね回っていたとは思わなかった。しかも、息子の先生だったのだ!

事が発覚すると、彼は彼女を壁に押し付け、顎を掴んで言った。

「先生、随分と派手に遊んでくれたじゃないか」

彼女は封印されていた結婚証明書を取り出した。

「私があなたを襲ったのは、合法よ」

それ以来、彼は彼女を骨の髄まで愛し、天にも昇るほど溺愛した。

「彼女はなかなかやり手ね。家の若旦那の継母になるために、わざわざ幼稚園の先生になったのよ」

「名門の継母なんてそう簡単になれるものじゃないわ。一ヶ月後には家から追い出されるに違いないわ!」

翌日、彼女はSNSで親子鑑定書の写真をアップし、こう添えた。

【申し訳ございません、実の子でした!】
初恋よ、引き下がれ!

初恋よ、引き下がれ!

34k 閲覧数 · 連載中 · 午前零時
結婚してから、夫が私に触れたことは一度もなかった。
私は、彼を無性愛者なのだと思い込んでいた。……あの日、彼の裏切りを知るまでは。

夫の浮気が発覚したのは、相手の女が病院に運ばれたからだった。二人の行為があまりに激しかったせいだという。

そして、何よりも私を打ちのめしたのは、その相手が――私の実の妹だったという事実だ。

その瞬間、心臓を煮えたぎる油に放り込まれたような、耐え難い激痛が全身を貫いた。
離婚カウントダウン ~クズ夫の世話なんて、誰がするか!

離婚カウントダウン ~クズ夫の世話なんて、誰がするか!

12.1k 閲覧数 · 連載中 · 水瀬結
あいつらは、私がただの『無力な盲目の妻』だと思っている。……とんだ勘違いだ。

奇跡的に視力を取り戻した私が最初に目にしたもの。それは、愛人と絡み合う『献身的な夫』の姿だった。彼の『揺るぎない愛』など真っ赤な嘘。すべては私の莫大な財産を奪うための策略に過ぎなかったのだ。

今度は私が騙す番だ。証拠を徹底的に集め、彼からすべてを奪い取ってやる。

だが、私の復讐劇は予期せぬ展開を迎える。街で最も強大な権力を持ち、冷徹と噂される大富豪が現れたのだ。彼は私の秘密――目が見えていること――を知っていた。そして、悪魔のような取引を持ちかける。
『俺の個人秘書になって借金を返せ。あの夫への制裁……俺も手を貸してやろう』

愚かな夫は、盲目の私を弱者だと信じ込んでいる。だが彼は間もなく思い知ることになるだろう。
視力を取り戻した資産家の妻ほど、危険な存在はないということを。
偽物令嬢の逆転劇

偽物令嬢の逆転劇

10.7k 閲覧数 · 連載中 · ひかり
「泥棒女め、今すぐこの家から出て行きなさい!」

実の娘が戻ってきたその日、私はゴミのように家を追われた。
病弱な「お嬢様」の生きる輸血パックとして虐げられ、血を搾り取られ続けてきた日々。用済みになった途端、身に覚えのない盗みの罪を着せられ、婚約者からも冷酷に捨てられた。
元家族たちは、私が「貧しい田舎で野垂れ死ぬ」と信じて疑わなかった。

だが、彼らは何も知らなかったのだ。
私が、世界中のVIPが縋る伝説の名医であることも。
私を迎えに来たオンボロトラックが、実は国家機密級の超高級カスタムマシンであることも。
そして、私の本当の実家が、国さえも動かす世界屈指の超巨大財閥だということも!

「今まで苦労をかけたね、私たちの可愛いお姫様」
生き別れていた超過保護な両親と、各界の頂点に君臨する最強の兄たちに狂おしいほど溺愛されるシンデレラライフが幕を開ける!
一方、大切な「命の恩人」を自ら捨てた元家族たちには、破滅へと向かう絶望の後悔タイムが待ち受けていて!?

虐げられた天才少女が本当の愛と富を掴み取る、逆転ファンタジー、ここに開幕!
溺愛令嬢の正体は、まさかの霊能界トップ!?

溺愛令嬢の正体は、まさかの霊能界トップ!?

234.6k 閲覧数 · 連載中 · 朝霧祈
原口家に取り違えられた本物のお嬢様・原田麻友は、ようやく本家の原田家に戻された。
──が、彼女は社交界に背を向け、「配信者」として自由気ままに活動を始める。
江城市の上流社会はこぞって彼女の失敗を待ち構えていた。
だが、待てど暮らせど笑い話は聞こえてこない。
代わりに、次々と大物たちが彼女の配信に押しかけてくるのだった。
「マスター、俺の命を救ってくれ!」──某財閥の若社長
「マスター、厄介な女運を断ち切って!」──人気俳優
「マスター、研究所の風水を見てほしい!」──天才科学者
そして、ひときわ怪しい声が囁く。
「……まゆ、俺の嫁だろ? ギュってさせろ。」
視聴者たち:「なんであの人だけ扱いが違うの!?」
原田麻友:「……私も知りたいわ。」
仮面を脱いだ本物の令嬢に、実の兄たちは頭を垂れた

仮面を脱いだ本物の令嬢に、実の兄たちは頭を垂れた

84.9k 閲覧数 · 連載中 · 佐藤製作所
里親の母は私を虐待していたし、義理の姉は最低な女で、よく私をいじめては罪を着せていた。この場所はもう私にとって家じゃなくて、檻になって、生き地獄になっていた!
そんな時、実の両親が私を見つけて、地獄から救い出してくれた。私は彼らがすごく貧しいと思ってたけど、現実は完全にびっくりするものだった!
実の両親は億万長者で、私をすごく可愛がってくれた。私は数十億の財産を持つお姫様になった。それだけでなく、ハンサムでお金持ちのCEOが私に猛烈にアプローチしてきた。
(この小説を軽い気持ちで開くなよ。三日三晩も読み続けちゃうから…)
名門貴族との甘い結婚

名門貴族との甘い結婚

3.6k 閲覧数 · 連載中 · 佐藤製作所
かつて勘当した娘がホワイトシティで名を馳せたことを知り、愕然とした。産業界の巨人、学術界の権威、そしてAリストの俳優たちが、彼女のおかげで成功を収めたと口を揃えて語った。彼女の元カレは、夢の女性を選んで彼女を捨てたものの、今や彼女を取り戻そうと必死に懇願していた。しかし、彼女のそばには、背が高くハンサムな男性が立ち、「私の妻に何をしているつもりだ?」と宣言した。
その男性こそ、ホワイトシティ一の大富豪だったのだ。
婚約破棄後、私はヤクザの組長と結婚した

婚約破棄後、私はヤクザの組長と結婚した

27.6k 閲覧数 · 連載中 · やもり
裏切りと陰謀が渦巻く世界で、妃那(えな)は突然の誘拐事件に巻き込まれる。
救いの手を差し伸べたのは謎めいた男・葉夜(かなや)だったが、彼の真意は読めない。
一方、妃那の宿敵であり自信家の祈葉(いのか)は、自らの美貌と魅力を武器に黒社会の頂点を目指すが、
思いもよらぬ残酷な試練に追い込まれていく。
誤解と嫉妬、愛と憎しみが絡み合い、
それぞれの思惑がやがて一つの危険な運命へと収束していく――。
離婚当日、元夫が復縁を懇願してきた件

離婚当日、元夫が復縁を懇願してきた件

93.2k 閲覧数 · 連載中 · 鯨井
彼女は代理結婚を強いられたが、運命のいたずらか、昔から密かに想い続けていた人の妻となった。

五年間の結婚生活の末に待っていたのは、離婚と愛人契約だけだった。

お腹の子供のことは誰にも告げず、我が子を豪門の争いに巻き込まないよう、離婚後は二度と会わないと誓った。

彼は、またしても彼女の駆け引きだと思っていた。

しかし、離婚が成立した途端、彼女は跡形もなく姿を消した。

彼は狂ったように、彼女が行きそうな場所を片っ端から探し回ったが、どこにも彼女の痕跡は見つからなかった。

数年後、空港で彼は彼女と再会する。彼女の腕の中には、まるで自分を小さくしたような男の子が。

「この子は...俺の子供なのか?」震える声で彼は問いかけた。

彼女はサングラスを上げ、冷ややかな微笑みを浮かべながら、
「ふぅん、あなた誰?」
社長の奥様は、世界を震撼させる

社長の奥様は、世界を震撼させる

62.2k 閲覧数 · 連載中 ·
青山光は、最も信頼していた親友と男に共謀され、殺された。
亡くなる前に安田光は知っていた。自分を最も愛してくれていたのは青山雅紀だ。
彼は青山光名目上の夫である。彼は彼女の死を知ったとき、殉情した。
青山光はその時初めて、男が自分の手首を切り裂いていたことに気づいた。鮮血は瞬く間にシーツを赤く染めていく。
「やめて」青山光ははっと目を覚ました。
額には冷や汗が滲み、体は氷のように冷たい。目を開けると、そこは見覚えがあるようで、どこか見慣れない光景だった。
自分は死んだのではなかったか?
ここはどこ?
青山光はついに悟った。自分は生まれ変わったのだ。
生まれ変わったからには、青山光はあの二人に必ず代償を払わせると誓った。そして同時に、青山雅紀を守り抜くのだ。